ひなぎく心理ルームでは臨床心理学の立場から、いろいろな心の「悩み」や「葛藤」、「違和感」などに対してお話を充分にお聴きし、共に見つめ、整理しながらカウンセリングを進めていきます。
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いいとこどり
人は皆、私を含めいいとこどりをしたい気持ちを大なり小なり持っていることに否定の余地はありません。
このような思いを改めて意識することも日常ではないことでしょう。
しかし時としてこのことが社会生活のなかで影響を及ぼしている事態があることもまた事実としてあります。またその影響が大きく出ている人ほど本人の自覚は皆無であるかのように見受けられます。

おいしいものが食べられて、欲しいものが手に入って、苦難はあらゆる手段をありったけ駆使しなるべく速やかに取り去るべしと動きます。それは決して悪いことではありませんし、私もそのように動いている内の一人です。

ただ厄介なことに一見解決されたかに見えても「こころのこと」だけは納得するまでどこかに隠されて(隠れて)居つづけ、折にふれその存在を知らせるかのように「今」に影響を与える形で顔を覗かせます。

例えば最近思うことがあったからゆえですが、「先生」と呼ばれる職業のどんなところに何を意識してそうなろう、そうあろうとしているのでしょうか?
先生としてあがめられたい満足したい等の自分の思いが前にあるのか、それとも自分にその責が果たせるのだろうかとの責任感に類する思いが前にあるのか、そのスタート地点で随分と様相は違ってくるのではと思います。一概に言えることではありませんが、この時代はややもすると前者の比重を多くしやすいのだろうと思います。
そして、前者には社会での叱責が通用しないどころか、叱責するものを「悪いもの」と決めこみ少し受け入れてくれたものを「良いもの」とし、双方を完全に分割して認識しようとするようです。一人の対象がその状況、自分の行っている事に照らしていい反応や叱責の双方が与えられるという事が想像できないかのようです。

そろそろ重苦しい愚痴に近い内容を浴びせれられていることのご負担を感じさせているやもしれません。

新しく始まったNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」だったでしょか?(笑)
<第12話>主人公の女子は食べることにしか興味のない、つまり直接的に即、自分を満たしてくれるものが大好きという御嬢さん。そこの家に大学生の青年が下宿人としてあらわれ交友が展開しているのですが、この青年が淡々とはしているもののこの御嬢さんの事について真摯に考えを漂わせる(といってもその御嬢さんから話された内容についての興味でその人全体にではないと思われますが)側面と、客観的にこの御嬢さんのしていることを言語化し指摘していくという側面を併せ持ち、次々に指摘されるので御嬢さんはどこか腹を立てながら、しかし理解を示されるのでなにやら心惹かれていくという展開のようです。
今回の青年にはいつもの何か無神経で頓着なく言葉をはいているというだけではないような繊細さを若干含ませているようです。
主人公が何か言われて心波立つような場面はドラマにはありがちなことなのでしょうが、個人のこころの動きを含めて扱い、それを指摘するという事を色濃く感じさせるなぁと思いました。

話を戻して混ぜますと、いいとこどりのそもそもその起源として、特に母子関係の中で親密に向き合って愛情も苦言も双方をたっぷり行き来させてきたのかな?と。安直に満足するものをあたえてその直接的な関わりが不足していたのではないのかな?と思ってみたりするのです。
かりにそうであっても不足などには目もくれず、かりそめであってもしてきた満足を求める気持ちだけは一人前であり、そのことを維持し、守ろうとするこころの動きが当たり前になりすぎていることがありはしないかなと。

かりにそうであるなら、今、そんなことを守るとか守らないとか言っている場合ではない事態が起こっているのが日本であり、いいとこどりなんてするどころか、傷みの中から学び、気づき、立ち上がり…という事を繰り返し、生きるという事の原点に立ち返ることが見直されていいのではないか? 社会は個人の集合からなりたっているわけですから個々人がしっかりと自身を見つめる力をつけることを問うているドラマ?なのではと。視聴率がどうなっていくのかはわかりませんが、そんなことをふっと思ったりしました。(何かにかこつけて私の考えを乗せようとしますので、少々こじつけがましくなりますが(笑))

いいとこどりからは何も生まれないし育たないというのが私の思いです。

長くなりました。
突然終わるようなことかもしれませんが、悪しからずです。

ご精読ありがとうございました。


 
| 私の思考 | 18:47 | comments(0) | trackbacks(0)
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