ひなぎく心理ルームでは臨床心理学の立場から、いろいろな心の「悩み」や「葛藤」、「違和感」などに対してお話を充分にお聴きし、共に見つめ、整理しながらカウンセリングを進めていきます。
里親支援講演会を終えて

11月に入って早々、里親会での講演と、数名の方へのカウンセリングを行ってきました。

里親さんへのカウンセリングが、私が心理職なので心理療法に繋がる意味合いを自然に含んでしまうと考えると、コンサルテーションという言い方の方がしっくりくると2度目の訪問で感じた次第です。

 

話しが飛躍しますが、

精神分析家ビオンが、コンテイナー/コンテインドという、母親と乳児という二者関係をモデルとして理論を展開したことはすごい。(笑)今回の里親さんとの関わりを通して、改めてそう思いました。

そこには、様々な❝愛❞があることが感じられます。

里親さんとの情緒交流の中で子ども達が育っていることを目の当たりにする機会も得ました。

 

今回の講演内容は「発達障害と愛着障害」でしたが、すべての子どもが親との分離を経験しているその事実は、綺麗ごとで済まされないことです。それでも、出会った大人が真っ当な愛情を向けて子どもに向き合うとするなら、それが数日のことであっても私はそのことに大きな価値を感じます。

 

この子たちは、耐える機会を得ているがゆえに、ビオンのいう「ないものがある」という境地が分かる大人になる可能性を思います。

それは豊かなことなのです。

子ども達の苦境を、綺麗ごとで括るつもりはありませんが、苦境から始まる人生の中で何かを学ぶことができるならば、やがて幸せを感じる力と状況を手に入れることができる、私はそう信じています。

 

今回の講演に向けて気持ちが集中していましたので、その他のことには気持ちが向けれない状況でしたが、ようやく本日あたりから「お誕生日おめでとうございま〜す」を朝から繰り返し、気持ちの緊張をほぐそうと躍起になっている私です。(笑)

お立ち寄りいただきありがとうございます。

| 講演・里親 | 16:42 | comments(2) | trackbacks(0)
10月は「里親月間」

数日前に届いた「公認心理士協会発行のメールマガジン」に、

10月は里親月間であるとの厚生労働省からの広報がありました。

 

「厚生労働省では、平成28年に成立した改正児童福祉法により、家庭と同様の環境における

養育の推進(里親等への委託を優先して検討すること)が明確化されたことを踏まえ、都道府県等とも協力しながら、里親委託の飛躍的な拡大に向けて全国的な運動を展開していきます」<厚生労働省が報道関係者各位にあてた記事の抜粋>

 

当ルームでは、2年前の9月に里親さんに向けた講演の依頼を受けたことをきっかけに、

今年度は土・日を使っての出張里親カウンセリングを開始し、9月に7家族にお会いしました。

それぞれの里親さんは、しっかりと「問い」を携えてお見え下さいました。

私のみが守る守秘義務(里親さんは私の発言等、表現されることに守秘はなし)をお伝えし、

私のノートの上部に自筆でお名前をお書きいただき、家族構成のみ、その場で聞いて、

事前のアセスメントは終了。50分の面接がはじまります。

 

私のこころの中と言動は、お話をお聞きしながら、見立て、仮説、伝達(言語化)、見立て、仮説、決断、伝達、を繰り返します。

そして、「そうなんです、子どもが○○というんです」などにたどり着きます。

里親さんのこころが開くとき、里親さんの表情が変わります。

お世話役をしてくれている知人が、嫉妬から機嫌が悪くなるほどに(笑・仲良しです)、

軒並み充実した50分であったとの思いと共に、帰路についていただけたようです。

 

私の今までの臨床経験と、対象関係論、精神分析家ビオンの理論など、総動員でことにあたりますが、50分が充実したものになるのは、ビオンの理論で説明するなら、里親さんのアルファ機能の充実と、アルファ要素の多さ故と推測します。

アルファ機能は私の発言をスムーズに取り入れて検討すること可能にし、アルファ要素は里親さんの内面からの適切な情報を私に提供し、また、私の発言が、里親さんの腑に落ちる感覚に直結することに寄与します。

私のこころに、里親さんのご苦労が、子ども達の幸せに寄与する像が浮かびます。

 

今年度は、11月に講演とカウンセリングを行い、1月改め、2月にカウンセリングに寄せていただく予定です。

9月には九州地方他県の里親会の方とお会いし、11月の講演を見に来てくださるそうです。

また、私の出張カウンセリングを可能にした、キリン助成金の方も視察に来られるそうです。

依頼されている内容は、「発達障害・愛着障害」です。

 

今まで学校や幼稚園の講演で取り上げることの多いテーマですが、師に学ぶ機会もあり、

最新の見解も踏まえて、分かりやすく参考になる内容にしたいと思います。

 

当ルームで主に提供する「精神分析的心理療法」と「親御さんのコンサルテーション」そして「里親カウンセリング」、私の内的設定の違いがあることですが、そのことの自覚と経験は、「精神分析的心理療法」の深化に還元されるという循環を生み出してくれそうです。

その時、その方々と私が適切と思うあり方で、精一杯向き合ってゆきたいと思います。

私の成すことが充分なことではないという、負の思いに私自身が持ちこたえながら。

 

お立ち寄りいただき、ありがとうございます。

| 講演・里親 | 16:26 | comments(0) | trackbacks(0)
里親カウンセリング

4月になり今年度が始まりました。

 

沿道でポツリと目にする桜が見事です。

今年は幾分、開花に時間差が見られるようです。

ひなぎく心理ルーム周辺の桜は、少し前に満開のところと、

川端通り沿いの桜並木は今日あたり満開に近くなっているのではないかと思います。

折を見て数日中に愛でたいと思います。

 

今年度、助成金の有無にかかっていた里親カウンセリングの依頼を正式に受けました。

詳細はこれからですが、福岡を経由して泊りでの仕事となり楽しみでもあります。

以前に寄せてもらった折は、私が勉強会に福岡まで行った翌日の祝日を利用しました。

交通費や宿泊代、講師料とカウンセリング料を支払う為に申請された助成金が通ったことです。

 

助成金は、公益財団法人キリン福祉財団のものだそうです。

毎年申請を受け付けて支給が決まるようです。

当ルームでも「里親さんの相談」を受ける広報をしたことですが、

やや遠方ですが、ご縁があったので期待に応えていきたいと思っています。

 

繊細かつしなやかで忍耐をもつ仕事を大切にしながら、

これから訪れる令和元年の時を楽しみにしています。

 

さくら、さくら、さくら。(笑顔)

 

お立ち寄りいただきありがとうございます。

今年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。

| 講演・里親 | 12:13 | comments(0) | trackbacks(0)
「真実告知」

先月、ある里親の会で講演させていただきました。

講演内容に是非とも盛り込んでほしいと依頼されたのが「真実告知」でした。

 

ここでいう「真実告知」とは、里親などの養育者が育てている子どもに、

産みの親は別にいるとの真実を告知することを指します。

「真実告知」について、仲介者となる行政機関からは行う方向でと、言われるそうです。

言うは易し、するは難しが、誰のこころにも創造できる内容ではないでしょうか。

 

私にとって里親の会で話すのは初めてでお役に立てるかどうかと思いましたが、私を知ってくれている友人からの依頼であり、二十数人とのことで、講演1時間、全体での質疑応答40〜50分、希望者への個別相談枠1時間という形で引き受けました。

講演に向け『里親と子ども』vol.9明石書店(東京都)を講読する中で、真剣に向き合い言葉を紡ぐ「真実」というものにまつわるかかわりに、精神分析、対象関係論クライン派の理論が重なり合い始めました。

重なり合うだろうと、どこかで思いお引き受けしたのかもしれません。

 

里親と子ども双方のこころに焦点をあわせた内容には、❝対象喪失❞の視点を加えてお伝えしました。

対象喪失からの回復の道のりは、私自身の阪神淡路大震災や大阪教育大付属池田小学校での活動を通してお伝えしました。

持ち堪えなければならない里親さんの日々のかかわりがもたらす意義をお伝えしました。

「真実告知」について、そのタイミングは❝子どもの問い❞にあり、繰り返され、告知の失敗などなくたとえ溝が入ったとしても、その修復のプロセスはさらなる関係の深まりをもたらす機会となる、その事実は軽くないが深刻である必要はない、など思う所をお伝えしました。

 

集まって下さった里親さんの苦悩・苦慮する真剣さに、講演後も思いを馳せた私でした。

 

『里親と子ども』で当事者の女性が真実告知について書かれていたこと、「漠然とした欠落感を背負ったまま人生を歩むことは少々しんどい。真実告知は一時的にショックを伴うかもしれないが、養子や里子は人生の最後のピースが「パチン」とはめ込まれる瞬間を待っているのである」と。

イギリスの精神分析家ビオンが、こころに不可欠な栄養として「真実」を挙げたことが想われます。

 

真剣、誠実、まじめで何が悪い。

これらのことがどれだけ人のこころを揺るがすか、揺るがされた心の感知がどれほど生きている実感をもたらすか。

ここに苦と共に偉大なる喜びがあることを知るのです。

 

何さま?と言う感じになってきましたので、このあたりでお開きといたします。(笑)

講演は、そこで出会った方たちとの交流は、私にとって貴重な経験となりました。

この経験を経て、今の私があります。感謝です。

 

ご精読、ありがとうございました。

 

| 講演・里親 | 19:21 | comments(0) | trackbacks(0)
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